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配遇子卵管内移植(GIFT:ギフト)

(Gamete Intra Fallopian Tube Transfer)

配遇子卵管内移植

妊娠率が最も高いギフト法

   ギフト法は、左右どちらかの卵管が通過していなければ受けられません。しかし、卵管に障害がある場合でも、両側の卵管が閉鎖しているケースは少なく、片方の卵管が通過している場合が70~80%を占めています。
   またギフト法は男性不妊症が軽度な場合に有効な治療法なので、体外授精より妊娠する確率は約2~3倍高くなります。

ギフト法は、次のような不妊症の治療に用いられます。
・原因不明の長期不妊症
・軽度の子宮内膜症
・中等度の乏精子症で精子の動きが良い。
・卵管形成術を受けて1年以上経ても妊娠せず、どちらか一方の卵管に通過性がある。

ギフトの方法

   卵子3~4個と、受精能力を持った精子10万個を卵管内に移植します。採卵方法は、一般には経膣超音波による採卵を行いますが、腹腔鏡による採卵をする病院もあります。私の経験では、経膣超音波の方がより多くの卵子を得られています。当院では下腹部に3・ほどの小切開をして開腹し、「荒木の鉤」という非常に便利な器具を用いて直視下に卵と精子を確実にまた素早く移植するミニラパロトミー法です。
 卵子および精子の移植は、通常の場合、両側の卵管に2個ずつの卵子と精子を共に移植しますが、卵管の状態により片方にのみ4個の卵子を戻す場合もあります。
   欧米の一部およびオーストラリアのほとんどの州では、多胎妊娠を防ぐため、移植する卵子の数を3個に制限しています。
   また、左右卵管に2個づつの卵を移植しますが、一般に数個の卵が余剰卵となって残ります。この卵を体外で受精させ、胚としてから凍結保存することで、採卵 あたりの妊娠率の向上をはかることができます。尚、未受精卵を凍結保存できれば良いのですが、凍結しても解凍時に損傷を受けることが多く、一度受精させ胚 とした後、凍結保存するのが一般的です。

妊娠率

   技術力のある施設での妊娠率は40%以上を誇っていますが、逆に多胎妊娠率が20%と高いことが問題になっています。これにより、双胎、特に三胎以上の妊娠の場合、流早産の可能性が非常に高くなります。
   ギフト法による治療は卵管内で自然受精するため、妊娠の経過は自然妊娠とほぼ変わりません。そのため妊娠率が他の体外受精関連の治療に比べて格段に高くなり、多少の卵管障害があっても通過性があれば試みたい治療法として注目されています。
医療法人社団 慈生会
ちかざわLadies’クリニック

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